先日、電磁波過敏症のOLが来院しました。彼女は、札幌のクリニックで帯電障害と診断された方です。来院当初は、倦怠感、めまい、吐き気、異常な肩こりを訴えて、会社を長期間休んでいました。
「有給休暇もそろそろなくなり、このまま出社しても具合が悪いので、どうすればいいのかわかりません。いっそのこと会社を辞めて、別な仕事を探した方がいいのでしょうか…」
彼女の会社は、IT関係の仕事で、社内の電磁波環境は相当ひどいという事が想像できました。更に、東京から札幌に単身赴任で働いています。彼女の気持ちを考えると、知り合いもいない雪国で、たった一人で不安な気持ちで生活をしていると思います。
私に出来ることは、電磁波の影響で体内にたまった静電気を放電させる事なので、誠心誠意取り除くことを約束しました。
2月末からこれまで毎週のように来院してくれています。現在は、コロナウイルスで会社も自粛営業しておりますが、それでもフルタイムで働けるようになっています。
原因と思われるものが見つからない
もちろん、ここまで回復するには、自宅や職場の電磁波環境をしっかり行ってくれたことも大切な要因でした。そんな彼女が、「最近、頭痛と耳鳴りがするようになりました。何が原因でしょうか?」
私は彼女に、何か電磁波を浴びるような事はなかったのか聞いたところ、特段何もしていないという事でした。むしろ、テレワークをしているが、電磁波環境は会社にいる時よりも格段に良いので、何が原因なのかさっぱりわからないとのことでした。
このような時には、注意深く施術することを心がけています。普段から電磁波については気を付けている彼女のことだから、他に何か原因があるはず…。
とうとう見つかった意外な原因
すると、原因がわかりました!それは意外にも「歯の噛み締め」でした。あごからの放電量が異常に多かったのです。
施術後、「もしかしたら歯を食いしばっていませんか?」と聞きました。すると、「歯科医からも、このまま歯を噛み締めていたら、顎関節症になるよ!と言われています。歯の噛み締めも関係あるのですか?電磁波以外にも原因があるのですか?」
「摩擦ある所に静電気は生じる」という法則があります。歯を食いしばったり、噛み締めることで摩擦が生じ、静電気が蓄積します。静電気の蓄積が一杯になると、「痛み、こり、冷え、かゆみ」などを起こしやすくなるという説明を彼女にしました。
すると、「電磁波以外にも摩擦によって静電気が生じることがあるのですね!」と、目をまん丸にしてびっくりしていました。あごの静電気を取り除いた彼女は、頭やあごもすっきりしたようです。
そして、原因もわかり、改めて歯科医にマウスピースの相談をすると言って帰りました。
このように噛み締めている人は多くいると思います。特に、パソコンやスマホをいじっている時に、噛み締めしている人は多いです。もちろん、肉体労働をしている人も同様です。
頭痛や耳鳴り、めまいが最近感じるようになった方は、電磁波チェックと歯の噛み締めチェックをしてみてください。