前回の記事で、電磁波過敏症の症状をあげてきました。これらの症状をご覧になられて、特別な症状ではないということが分かったと思います。
ごくありふれた症状ですが、薬が効かない原因不明の症状なので、かかった人たちは苦しんでいます。しかし、殆どの方々は電磁波過敏症にかかっているとは思っていません。
原因不明の症状に苦しんでいる人たちに共通した点は、スマホ、Wi-Fi、パソコン…などの電子機器製品を身近に置いて使用していることです。
それでは、電子機器製品を使用しても何も感じない人と、敏感に感じる人がいるのは何故でしょうか?これはあくまでも推測にしか過ぎませんが、花粉症と同様に考えるのが分かりやすいです。
花粉症になる人とならない人の違い
花粉症の場合、花粉症になる人とならない人の違いは? その理由は大きく分けて3つに分類しています。
アレルギー体質は遺伝の影響を受けると考えられており、家族や近親者にアレルギー体質の人がいる場合は花粉症になりやすいです。
1960年代までは、国内で花粉症は見つかっていなかったため、当時の日本人の住環境や食生活がアレルギーになりにくい体質を作り出していたと考えられていました。
現在では、同じ地域に住んでいても住環境や食生活が異なるため、免疫力に差ができ、花粉症になる人とならない人が出てきたと考えられます。
人間の体はアレルギーの原因物質(=花粉)を体内に取り込むと、それを無害化するための抗体を作くる。
この抗体の量が一定の水準を超えると花粉症の症状が現れるので、花粉に多くさらされた人ほど花粉症になりやすい。
電磁波過敏症を発症する人と発症しない人
同様に、電磁波過敏症を発症する人と発症しない人の違いを、上記に当てはめてみ考えてみますと…。
電磁波過敏症の人をカウンセリングした際に、「ビリッ」と感じる人が多い。そして、電磁波過敏症を発症したのは、先天的というよりは、後天的に発症しており、突然発症した人が多いです。
アメリカ合衆国の医学者であるウィリアム・レイが、「電磁波過敏症」と命名したのが2005年頃です。
それ以前には、電磁波過敏症になった人はいても、ごく僅かな人数だと推測されます。2005年頃は、スマホ、Wi-Fiの出始め、パソコンは各家庭に普及し始めた頃なので、電磁波環境は現在の方がより過酷だと言えます。
電磁波に多くさらされた人ほど電磁波過敏症になりやすいと考えられます。
例えば、スマホを目覚まし時計として枕元に置いている、職場ではパソコンに囲まれて仕事をしている、家事ではIH調理器で料理を作っているなど、一日中電磁波にさらされると、発症率が高くなると言われています。
常に自分の体調と自律神経を意識して
以上、花粉症と電磁波過敏症の違いを見てきましたが、どちらもさらされる量に左右されること、遺伝的なことは抜きにしても、後天的な要素が強いことなどが共通しています。
これらのことから言えることは、より過酷になっている電磁波環境は、誰もが電磁波過敏症を発症してもおかしくはない状況だということを認識して欲しいです。